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ひばりが丘団地でコミュニティキャンプ with 団地R不動産

先週の土曜日12日に、西東京市・東久留米市にあるひばりが丘団地でアイデアキャンプをしてきました。

新しい視点で不動産を発見している東京R不動産が、団地の魅力を伝える「団地R不動産」というサイトをやっています。そのイベントとして「団地の面白い住み方・使い方を考えるアイデア会議」が開かれました。

緑豊かな団地の中でランチを食べたり団地の中を散歩して、アイデアキャンプ的にいろいろな文房具を使いながらアイデアを出すことになりました。場所は団地の中の集会所を使わせていただきました。

幅広い世代、ご職業の方にたくさんご参加いただきました。参加者みなさんは初対面の方々でしたが、団地もしくはこのひばりが丘団地に共通の関心を持っているという意味では、書籍の中で紹介したコミュニティキャンプにあたると思います(仕事でも遊びでもない社会的な活動のためのアイデアキャンプをコミュニティキャンプと呼んでいます。)

ひばりが丘団地は昭和34年に誕生したとても広い敷地を持つ団地です。当時は先進的な建物であったスターハウスが改修・保存されていたり、皇太子・皇太子妃が視察に来られたバルコニーが切りとられて保存されていたり、その長い歴史と共に樹木も大きく育ち、東京とは思えない緑豊かな環境になっています。古い歴史を大切にしながらも、古い建物は新しい建物に立替えられています。

時代の変遷と共に転機を迎えているひばりが丘団地に実際に来て・見て・感じ、「団地の面白い住み方・使い方は?」というお題でアイデアを出し合いました。
アイデアを出す方法としては、ランダムインプットとストーリーテリングを組み合わせたものにしようと考えました。

最初は発散モード+傾聴モードになってもらうために、2人組になって団地について思っていること考えていることを10分間ただ話す+聴く、をしました。みなさん団地には熱い思いを持っていらっしゃるだけあって、一瞬で場が盛り上がりました。
そして次は4人ひと組になって、ただ思いつくままに「ちょっと変わった職業の人」を口に出して行きます。A2の段ボールにポストイットが一杯になるぐらいまで。その後はランダムインプットと同じように、目をつむって一つポストイットを選びます。選んだら職業の人と団地をむりやり結びつけるようにして/大喜利のようにして、アイデアを出し合いました。もちろんここでも大盛り上がり。みなさんアイデアを出し合うことをとても楽しんでおられたようです。

4人で出し合ったアイデアの中からベスト3を選び、最終的にはベスト1を選びます。13時から始まってこの頃には16時。みなさんに持参してもらった300円分のおやつをシェアして食べながら作業をしました。好きなおやつにはみなさんの個性がとても現れるもので、お互いの嗜好や感覚をシェアできる良い時間だといつも思います。最後にはベスト1を絵にして発表してもらいました。

6グループのアイデアをシェアした後は、ひとりひとり一言ずつ今日の感想や団地への思いを話してもらいました。

緑豊かな団地の中の散歩、5月らしい空の下でのランチ。そしてアイデアキャンプ。とても楽しい良い時間でした。参加していただいたみなさん、団地R不動産のみなさん、URのみなさん、どうもありがとうございました。


創造する時代の学び方:d.school@Stanford

先のエントリーでも紹介したスタンフォード大学のd.schoolには、さまざまな学部の学生達が集まっています。d.schoolの一角には学生達の名前と学んでいる専門が書かれた顔写真が貼られています。学生達の専門は機械工学、コンピュータサイエンス、ビジネス、法律、文学まで、本当に幅広いものでした。

d.schoolの特徴として、このプログラムに参加して修了しても卒業に使える単位にはならないこと、d.schoolでデザイン思考を身に付けた後に学生達がまた自分の専門分野に戻って行くこと、があります。

さまざまな領域の分野を横断・越境・協同しながら新しいアイデアを実現していこうとする組織として、MITのメディアラボも有名です。メディアラボは2年や5年といった大学院の研究プロジェクトとしてそうした融合を実現します。それに対して、d.schoolはもう少し短期的・仮設的なプロジェクトだと言えるでしょう。

案内をしてくれたWendyと話をしている内に、d.schoolでそうした有機的な融合を体験した後に自分の専門分野を勉強する意義を捉え直すこと、にも大きな価値があるようにも思いました。

自分の専門知識が実際にどのような場面でどのように役立つのか。自分ひとりでは出来ないことを誰かと一緒に実現するためにはどんな知識を持っている人間を探せば良いのか。そうしたことを知ることは、新しいアイデアをベンチャービジネスや社会企業に結びつける際にとても重要です。

そう考えると、d.schoolもアイデアキャンプも、様々な分野の人々とオープンに話しながら新しいアイデアを発想し実現する練習の場でもあると言えるでしょう。

アイデアキャンプの本の中で「コレクティブな組織」と「コネクティブな組織」という考え方を紹介しました(p.195)。

 僕たちは、役割分担をした個人の活動を組織のアウトプットに統合する活動をコレクティブ(Collective)な活動と呼び、人材育成や戦略形成のように仕事を通じて出会った人々と形成されたネットワークを通じて創発的な相乗効果が生み出されることをコネクティブ(Connective)な活動と呼んでいます。
コレクティブな活動は、
・役割分担を基に分業と調整を行い、各人の努力を組織の成果にまとまるように統合
・組織の形態としてはヒエラルキー型となることが多い
コネクティブな活動は、
・多様な人の多様な視点で新たなアイデアを生み出す
・いつもの役割を離れ、ダイナミックなネットワーク型の組織を作り出す
という特徴があると考えています。

それぞれの学部で専門知識を高める+オープンな場所で多様な視点でアイデアを出し合うスタンフォード大学d.schoolは、まさにコレクティブな活動とコネクティブな活動を行き来するひとつの組織のあり方です。

d.schoolの中で使われている家具や道具、発想の進め方が紹介された「Make Space: How to Set the Stage for Creative Collaboration」がこの1月に出版されました。

どさっと座り込まずに、何か思いついたらさっと立上がってホワイトボードに絵やことばが書けるように作られたハイチェアー、少人数が顔を付き合わせながら話ができる小振りでどこにでも移動できるキャスター付きのハイテーブル、すぐに移動できて仕切りにもなるホワイトボード等々。コネクティブな活動を支えるための環境が意識的に作られています。

もちろんすべての会社や学校の中にこうした場所があればとても素晴らしいと思います。しかし現実としては、権限やお金がないとなかなか難しいものです。

であれば、気持ちの良い場所にでかけて発想のための空間を自分達で作ってしまえば良いと思うのです。

Wendyにはアイデアキャンプの本を一冊進呈したのですが、アイデアキャンプはd.school by「Do It Yourself / Do It With Others」なんだ!と伝えたら、なるほど!と言ってくれました。きっとその意図を共有してもらえたのではないかと思います。


働き方を考える練習キャンプ:イトーキのみなさんと

先月のことになりますが、イトーキの労働組合の方々といっしょに秋葉原の3331へアイデアキャンプに行ってきました。

労働組合というとかつては春闘や賃上げ等のイメージだったと思いますが、最近は役割がすこし違ったものになっているそうで、イトーキの労働組合では特に周りの仲間の働き方に関心が高い方々が参加されているとのこと。
色々な職種・職場の方が支部委員として月に1回ほど集まっておられるそうで、そのメンバーであたらしい働き方を発想してみようということになり、まずは練習としてのトレーニングキャンプにでかけました。

営業、デザイン、情報システム、など色々な部署の方々に参加いただきました。
4、5人のグループ4つに分かれて、

  • 2人組になって傾聴
  • 各自でマンダラート+共有
  • 休憩+3331の中を散策
  • みんなで写真を使ったランダムインプット
  • みんなで投票
  • 各自が上位3つの絵を描く+みんなでヨリ良く
  • 1つを発表

というプログラムで、みなさんにアイデアを出し合ってもらいました。それぞれの発想法に合わせて、A1段ボール、プラスチック画板、A5の紙、75mmポストイットを使い分けました。

3331にはいくつかレンタルスペースがありますが、寒い日でもあったので、温かいお茶が飲めるよう、ガスコンロが使える準備室という部屋を借りました。火があるというのはまた違った場所になるもので、持ち寄ったお菓子を食べながら温かい紅茶で、ほっこりした休憩時間を過ごせました。

休憩は1時間と少し長めに時間をとりました。3331で催されているさまざまな展示を見ることができましたが、何か目的があって絵や写真を見るのとは違って、偶然に出会った作品からは、いつもとは違う刺激になるようにも思います。

翌週に仕事に戻られた後に、あらためてメールで感想を集めていただきました。
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「場所の選び方、ワークの選び方によって出てくるアイデアも違う、アイデアも仕事も段取り8割だな~と感じました」 
「一見関係ないと思えることでも、面白さを見つければ、それらが繋がりあってアイデアに変わることもあると気づきました。アイデアキャンプ後も「写真を見て一言」のワークをイメージしています」
「場所も含めてよかったです、これをきっかけに考えることをもっと楽しみたいと思いました」
「ちょっとしたアイデアでもそれが集まって形を変えることですごいアイデアを生む可能性があるということがわかりました。」
「アイデアは天の恵みではなく、方法でなんとでもなる。というのを実感しました。日常の生活の中(写真)であんなにアイデアが出てくるなんて、普段の生活にアイデアが溢れてるので、やり方次第だなと思いました。」
「最初は、他人に発表するわけでもないアイデアを書き出すだけでも苦労していたのが、最後は、大喜利で挙手して回答できる様になりました。短時間で、ここまで変われるのかと、自分でも驚きです!!」
「リラックス状態が最高のアイデアを産むと実感できました。日々、追い込まれがちですが、積極的にリラックス状態を創らないとダメと感じました。これからは、◎快議室 ×会議室です。」
「今まで自分は比較的頭が柔らかく色々な発想をしているなと考えていました。ただアイデアキャンプを実践して、実は方にはまった考え方を踏んでいたことに気づかされました。今回つかった手法や他のアイデアの発想法、まとめ方を学んで実践してみようと思います。」
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とのこと。うれしい限りです。
その場では「会社でも集まっているけど、こんなにみんなが笑っているのを見たことがない」とコメントをいただきましたが、それもとても印象的でした。

また色々な方といろんな場所へアイデアキャンプに出かけてみたいと思っています。


ウメサオタダオ展@お台場

昨年の春に大阪のみんぱくで開催されていた「ウメサオタダオ展」が、東京・お台場の日本科学未来館で2月20日まで開催されています。先月のことになりますが、内覧会に伺いました。

知的活動とは何かを論じた「知的生産の技術」はロングセラーを続けています。「発想法」の著者である川喜田二郎氏と梅棹忠夫氏は、中学・高校・大学の山岳部で同級生でもありました。
お二人は登山活動を共にしながら、野外でのフィールドワークを行う方法と得られた情報から新たな視点を発想する方法を切磋琢磨しながら考えていたようです。
その成果が「知的生産の技術」「京大式カード」「こざね」ですが、そこに至るには梅棹氏の卓越した観察眼(生物学を専攻された方らしくとてもスケッチがお上手です)と何でもメモと取る圧倒的なマメさが、こうした方法に至ったのだということを、この展示で実感することができます。

B6サイズの京大式カードにスタンプを押して持って帰れたり(以前みんぱくにお邪魔した際には、梅棹氏が実際に使っていらしたものと同じカードをお土産に頂きました)、

こざね法で使う名刺大のカードを使って実際に発想をしてみることが出来ます。

文房具を持ってフィールド(現場)へ出かけ、違うサイズの紙を使い分けながら発想する。
そうしたスタイルの大先輩である知の巨人の肩に乗って、人類の未来を発想していきたいものです。

開催は2月の20日までです。新橋からゆりかもめに乗って行かれる方は、パナソニック汐留ミュージアムで開催されている「今 和次郎 採集講義 展 – 時代のスケッチ。人のコレクション。-」に立ち寄るのもお薦めです。


ヒキダシを広げる場所*ブックシェアリング

荻窪にある6次元に行ってきました↑。
カフェとギャラリーと古本を扱っている素敵な場所です。

知人の田中千絵さんの展覧会「ヒキダシ ノ カレンダー」と、ヒキダシ展を見に行きました。

田中さんにご紹介いただいた6次元の中村さん、なんとアイデアキャンプの本を読んで、実際にいろいろな場所でアイデア出しをされているとのこと。とても嬉しい出会いでもありました。

6次元にはさまざまなジャンルの古本が置いてあり、本を読むというよりは読み耽るという動詞が似つかわしい場所に思えました。自宅に戻ってウェブサイトを拝見し、おぉっ、と思ったのが「ブックシェアリング」です。
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 本は六次元にかかわる方を中心にセレクトしています。
 お茶を飲みながらご自由にお読みください。
 不要な本で、飲食代を支払うことも可能。
 みんなでシェアしたくなるような古書をお持ちください。

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とありました。

次に6次元に行く時に、あの本棚に納まりそうな本を持っていくとしたらどんな本だろう。そう思って本棚を見てみると、単に本を整理するのとは全く違う感覚が湧き上がってきました。誰かに読んでもらいたい本を選ぶ、それはある種プレゼントを選ぶような感覚でした。
自分の本棚には、最近読んだ本、何度も何度も読み返している本、ずっと読んでいないけど捨てずにいる本、いろいろなものがあります。次に6次元にお邪魔する時にはジャンルだけでなく自分との関わり方も含めて本を選ぶんだろうなー、と思いました。

そしてふと、「アイデアキャンプに出かける相手と本を交換しあう」というのも面白い発想プロセスになりそう、と思い付きました。

いぜん書いたエントリーに「お弁当交換」があります。
誰かと食べ物や本を交換するというのは、その人と嗜好を交換することでもあります。
アイデアは多かれ少なかれ個人の主観が反映されるものです。
食べ物や本を交換した人どうしであれば、あぁこの人の嗜好と思考がこう関係しているんだろう、と想像しやすくなるでしょう。ちょっとした感想を伝え合えば、お互いの考え方や好みの違い/似ている点がすこし分かりそうです。
また、自分が普段は気にかけていない情報を取り入れることができて、思考のヒキダシも広がることでしょう。

古本を眺めながらコーヒーを飲みつつヒキダシ展と色々な方々との会話を楽しんだら、こんなアイデアを思い付くことができました。近いうちに何かのアイデアキャンプでぜひ試してみたいと思います。